African O.S.T.
映画音楽にも、昨今は様々なジャンルの楽曲が用いられるものです。ここでは、主にアフリカのミュージシャンが欧米圏の映画に楽曲を提供している例をいくつか挙げてみましょう。
セネガルのトップスターであり、
ピーター・ガブリエルや
坂本龍一等とも共演経験のある、日本でも有名なアーティストですね。彼の参加してるサントラから。
シルベスター・スタローン主演の近未来SFアクション。
この映画のサントラに、ユッスーは
Worldbeatersなるユニットとの共演、という名義で
"You come closer"を提供(
ピーター・ガブリエルの項でも触れましたが)。
この曲はこのCDでしか聴けない
レアトラック。
ウォーレン・ベイティ監督・主演のブラック政治コメディ(?)作。
この映画のサントラは、
エンニオ・モリコーネ作の
劇伴音楽を収録したものと、作中でフィーチャーされた
ヒップホップ系の曲を網羅したものと2種類あるようなのですが、そのヒップホップ系コンピレーションの中に、ユッスーはアメリカのラッパー、
Canibusと共演という形で
"How come"を提供。
この曲は
シングルカットもされていて、そちらにはアルバム収録版の他に
アカペラバージョンも収録されており、これもユッスーファンとしては聴きどころです(今となっては入手困難ですが)。
フランス製作、
スタジオジブリが配給に協力したアニメ映画(題材そのものはアフリカの神話による)の主題歌を、ユッスーが担当。これはけっこう話題にもなったので、ご記憶の方も多いのでは?
マリ出身の非常に個性的なシンガー。ユッスー・ンドゥールらと共に80年代後半のワールドミュージックブームの中核を担っていたと言っていいでしょう。
リュック・ベッソン製作、パトリック・グランペレ監督によるアフリカを舞台にしたファンタジックな物語のサントラを、サリフ・ケイタと(
ゴングや
System 7の)
スティーブ・ヒレッジのダブル名義で制作。
全14曲中サリフが7曲、ヒレッジが6曲を提供、1曲のみ両名の共作(という名義になってますが、サリフの単独名義の曲にスティーブ・ヒレッジが参加しているものもあり、実質共作かも)。
サリフの曲も素朴でシンプル、アコースティックなものが多く、ヒレッジもアンビエントな空気感の曲で、一枚のアルバムに違和感なくまとまってます。
ベルナルド・ベルトルッチ監督による、人種・国境・立場を越えた切ないラブロマンス。
アフリカからローマへ亡命した主人公の女性が好んで聴いている音楽として、サリフ・ケイタや
パパ・ウェンバ、
アリ・ファルカ・トゥーレ等の曲が劇中に使用され、サントラにも収録されてます。ただし、このサントラのための新作ではなく、既発の曲が大半ですけどね。
ケニア出身のシンガー、アユブ・オガダ。この人もREALWORLDレーベルと接点があります。
映画「ナイロビの蜂」サントラで、素朴ながら印象的な歌声を聴かせたシンガー、アユブ・オガダ。
彼もかつてREALWORLDレーベルよりアルバム
「EN MANA KUOYO」をリリースしており、「ナイロビの蜂」に使用されていた哀切なナンバー
"Kothbiro"はこちらにも収録されてます。
タンザニアを拠点とする大人気バンド、レミー・オンガラ&オルケストル・スーパー・マティミラ。
彼らも、REALWORLDレーベルと接点あり。
REALWORLDは、欧米の映画界と優先契約でも結んでるんだろうか?
これもまた
ピーター・ガブリエルの項で挙げたサントラ
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」には、このレミー・オンガラの曲もピックアップされてます。これまた既発の曲ですが。